2026.01.22 | Googleによる検索の防衛策

GoogleのAI 対応

Gemini

言わずと知れた、Googleが開発している生成AIモデルであり、AIチャットを始めとしたサービスの総称です。そのAIチャットは、ChatGPT、Copilot、ClaudeAI、などと直接対抗するサービスです。

Geminiを含むAIチャットの回答には、情報の出典を示し誘導するようなサイトへのリンクは通常ありません。また、会話に沿った広告を出すこともできません。このため、検索行動がAIチャットへ移れば、サイトにとっては完全にトラフィック減少要因となります。

検索専用にカスタマイズされたGeminiモデルを検索システムに組み込んで実現しているものが、「AIによる概要」と「AIモード」です。Geminiが根拠の無い適当な回答をしないように、Googleの検索インデックスに根拠を求める仕組みが組み込まれています。

AIによる概要

日本では2024年8月に開始した「AIによる概要」は、現在の検索の使い勝手をそのままに、AIの利便性を提供するものです。キーワード検索をすると、検索意図に応える回答そのものを検索結果に表示します。出現の有無は制御できず、現在のところ検索の50%程度に出現すると言われています。通常、最上部、自然検索1位の領域に、スニペットのようなUIで表示されます。

「AIによる概要」が表示されても、通常の自然検索のランキングや検索連動広告は表示されるため、トラフィックが無くなるということはありません。しかし、「AIによる概要」が表示されると、ユーザーはそれだけを見て満足してサイト訪問をしない、いわゆるゼロクリック検索が発生します。シンメトリックの調査では平均30%(幅5~75%)程度のトラフィック減少が確認されています。また検索連動広告も表示される

また、「AIによる概要」は、出典を引用リンクとして表示します。引用リンクの表示によって、情報の精度や更なる情報の在処を知ることができます。ただ、現在のところ、引用リンクをユーザーが利用してサイトを訪問しているというデータや調査結果は、殆ど見られません。引用リンクの上部にある引用元の多くはオーガニックの上位ページとなっていますが、下部に行くにしたがってランキング下位やランキング外の関連情報ページになる傾向があります。現在のところ引用リンクは、サイトにとって認知度と権威性の向上という間接的な効果に留まります。

AIモード

「AIモード」は、2025年8月ローンチされました。検索窓をAIChat入力欄として使えるものです。今のところユーザー自ら「AIモード」を選択しない限り起動しませんが、検索時、検索後いつでも「AIモード」に移ることができるように設計されています。普及度はまだ不明ですが、シンメトリックのアンケートでもユーザーに浸透しつつあることが窺えます(利用率調査 9月20% 11月60%)。

「AIモード」は、検索とシームレスに利用できるAIチャットです。スニペット的なUIで検索意図を汲んで自動的に表示される「AIによる概要」と異なり、ユーザーが能動的に発する質問に回答する点で、従来の検索体験から大きく踏み出した機能です。

「AIモード」も、「AIによる概要」と同じく検索用にカスタマイズされたGeminiを使っているため、出典を引用リンクとして表示します。しかし、自然検索のランキングも検索連動広告も表示されません。引用リンクのユーザー利用は限定的なので、「AIモード」においては今のところトラフィックの獲得について大きな期待はできません。

自然言語(文章)での検索(質問)に対応

検索はキーワードによる検索意図との対応が、その基本的な仕組みであり、ユーザーは通常キーワードを入力しますが、検索は徐々に自然言語(文章)での入力に対応してきていました。単純で単発な文章は、検索意図も単純で、次のように、分解すればキーワード検索に容易に変換できます。

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Geminiによって、より長く複雑な文章を理解できるようになり、「AIによる概要」によって既存のコンテンツに無い回答もできるようになり、既にGoogle検索はキーワード検索からすでにAIによる回答システムに変貌していると言えるでしょう。

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