2026.01.22 | 生成AIがユーザー行動に及ぼす影響

検索から質問への変化

ChatGPTから始まったAIチャットは、通常の会話文で質問すれば、一般則や公開情報に基づき、人のような回答を返します。質問の意味が分からなければ、追加の質問をしたり、選択肢も用意してくれます。AIチャットは、検索の役割の多くを代替するだけでなく、より良い回答もすることができます。

検索の代替例としては、「オフィスにお掃除ロボットを導入検討中に、その実現性を知りたい」場合を挙げます。

  • 検索:「お掃除ロボット オフィス 利用例 」
  • AIチャット:「お掃除ロボットでオフィスの掃除はできますか?」

検索では導入例が見つかればそれに基づいて判断できます。AIチャットの場合は、YES/NOを答えるとともに何か必要な予備知識も返すでしょう。形式は異なっても目的はどちらも達成できます。検索はURLのリストを返すだけですが、AIチャットは実際の判断(一般常識レベル)までしてくれるところが一歩進んでいます。

さらに、AIチャットは、より適切な回答を得るために、細かい条件や希望を入れることも簡単です。

AIチャット:「80㎡で3部屋のカーペットのオフィスで、お掃除ロボットを使うには、どのようなスペックの機種を選ぶとよいですか?」

AIチャットは、要件の整理と選択のポイント、いくつかの候補機種を並べてくれるでしょう。

逆にこの調査を検索で行うとすれば、次のような複数の検索を行うことになります。

  • 「お掃除ロボット オフィス カーペット」 ⇒ 選択のポイント調べる 
  • 「お掃除ロボット 80m2 スペック」 ⇒ 部屋の大きさに対するスペックを調べる
  • 「お掃除ロボット 3部屋 スペック」 ⇒ 3部屋対応できるスペック
  • 「お掃除ロボット (スペック) 機種」 ⇒ これまで分かった内容を使って機種を検索

検索では最終要望を分解して必要な情報を自ら組み合わせて検索を繰り返す必要があります。常に検索キーワードを考えることが必要です。その上で、多くのコンテンツを参照して、ようやく最終の回答を得ることができます。その回答もユーザーの頭の中だけにあり、サマリーされません。

このような調査では圧倒的にAIチャットの利便性が優れます。整理するとAIチャットには、次のような明確な優位点があります。

  • 自然言語で質問できるので、文意・意図を明確に表現できる
    • 複雑な事情も文章で的確に伝えることができる
    • キーワードを考え出す必要がない
  • 繰り返し質問することで、絞り込むことができる
    • AIチャットからも選択肢が提示される
  • 直接回答が出力されるので結果が素早く得られる
    • 取得した結果がまとまって提示される

AIチャットは新たなサービスであり、その利便性から急激なペースで普及しています。また、検索は異なるサービスですが、役割や用途が重なる部分も大きいので、一定の需要はAIに代替されていくことは容易に予想できます。

AIチャットも検索も両方を使うことになれば、ユーザーはだんだんとその違いを意識しなくなると考えられます。そうなれば、ユーザーは、検索窓へキーワードを入力するのではなく、文章で質問を入力するようになるでしょう。このユーザー行動の変化が起きれば、長きにわたるGoogleによる検索の独占を崩す大きな要因となる可能性があるでしょう。

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